今年は、上條が独立し「江戸糸あやつり人形」を設立してから30年という年になります。私のように大人になってから人形を遣い始めると、どうしても理屈が先に立ち、手順を決めて遣おうとします。それが10年程経ってあった公演で、遣おうとする前に人形が自然に動いたことがありました。その後独立しましたが、人形は門外不出、図面に起こしていましたので作ることができました。しかし遣ってみると、動かない。衣装の着せ方、糸の付け方、そして基本的な人形の遣い方がなっていなかったのでしょう。人形の上達は、人前でどんどん遣うことです。私は大道芸を選び、大地や自然、観客から様々なことを学びました。糸あやつり人形は地に足を着けるので、人間との共演が自然にできます。今まで現代劇や喜劇、落語家や浪曲師、舞踏家やパントマイムなど様々なジャンルの人と色んな作品を創ってきました。まだまだ可能性はあります。糸あやつり人形は楽しい!
対象:全年齢
技法:糸あやつり人形
- 8/6(土)17:30 黒田人形浄瑠璃伝承館